2015年3月21日土曜日

BINOS に投稿される方へ

 日本野鳥の会神奈川支部の研究と活動の報告誌である「BINOS」は、支部会員の投稿を中心に編集されます。投稿を希望される方は、下記の決まりにそって原稿を執筆して下さい。この冊子で扱う原稿は、野鳥あるいはその他の野生生物について、テーマを決めて観察したり調査した結果の報告を中心とします。従って紀行文のような、観察者の印象や感想を主とした内容のものは含みません。そうした内容の文章は支部の会報である「はばたき」に投稿をお願いします。
 観察や調査に、充分なデータの裏付けがあり、関連した文献も参照して、そのテーマについて自分なりの意見を公表したいと考える時は「論文」の形で投稿してください。また、事実を記録しておくことに主眼がある時は「観察記録」の形をとってください。グループなどで組織的、継続的な調査を行い、その中間報告またはとりまとめたデータを公表する場合は「調査記録」として投稿してください。それぞれ原稿の長短は問いません。また、目録のように観察や文献の記録を、羅列的に収録した内容が中心となっている場合は「データベース」として投稿してください。ただし、これらの区分は最終的に編集委員が判断します。それぞれの執筆についての決まりは下にあげるとおりです。また、投稿を希望する時にはまず別紙の投稿エントリーシート(p.59) を提出してください(E-mail 添付による提出も可能です)。


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<投稿のきまり>
・神奈川県を中心とする地域の鳥類またはそれに関連ある自然について扱ったもの。

・論文、観察記録、調査記録、データベースのいずれかの内容形式にそったもの。

・未発表のオリジナルな内容であること。

・報告したい内容を簡潔明瞭に分かりやすい文章でまとめたものであること。

・著者の中に一人は神奈川支部会員がいること。ただし、編集委員が掲載の必要を認めた場合にはそれにこだわらない。

・エントリー後、最初の原稿提出締め切りまでに原稿をA4 版の400 字詰め原稿用紙に横書きするか、パソコンのワープロソフト等でA4 用紙に印字し、下記宛先に郵送する。この段階では、デジタルファイルの提出は必要ない。

・提出された原稿は編集委員会で内容等をチェックして著者へ戻すので、著者はチェックされた部分を検討・反映させたものを本原稿として改めて提出する。このとき、パソコン等、デジタル媒体を用いて作成した場合は、デジタルファイルを提出する。

・デジタルファイルは、必ず本文テキストと図表、写真を分けて提出する(一太郎やWord に貼り付けられた状態の図表や写真は、原稿として使用できない)。写真はモノクロ印刷になるが、原版はカラーでもかまわない。デジタルの場合はできるだけ高解像度のものを提出する。トリミングや明るさなどの指定がある場合は、必ずプリントを添付する。

・プリントされた図と写真は、希望があれば印刷後返却する。原稿等が記録されたデジタル媒体(CD-R 等)やプリントは、返却の申し出が無い場合はBINOS 当該号が刊行された後、破棄する。

・本文中での文献の引用は、著者名( 年号) または( 著者名, 年号) とし、文献には使用したものをすべてあげる。文献の配列は著者名のアルファベット順とし、下記のように記載する。

 雑誌の場合:著者名, 発表年. 論文表題. 掲載雑誌名, 巻号: ページ,( 発行所または団体).
 単行本の場合:著者名, 発表年. 表題. 総ページ数, 発行所, 発行地.

・英文のタイトル、また論文については英文の要約をつけるが、これについては編集委員会で手配することも可能。ただし、文意を正確に校閲できるよう、なるべく著者自ら英訳にチャレンジされたい。

・掲載された論文などの著作権は著者にあるが、調査会社などによる無断利用をチェックするために、支部に対し引用の許可願いを出してもらうようにするので、協力をお願いしたい。

・締切・刊行については、支部報「はばたき」誌上で告知する。

・投稿エントリーシート送付先
 〒221-0052 横浜市神奈川区栄町2-8 横浜藤ビル2 階
                  日本野鳥の会神奈川支部 「BINOS」編集委員会

 ※ E-mail の場合は、秋山幸也宛(a.koya <あっとまーく> jcom.home.ne.jp)にエントリーシートのデジタルファイルを請求してください。提出先もE-mail の場合は上記アドレスとなります。

<論文について>
・論文全体について/科学論文は、できる限りの努力をして短くすることが原則です。必要最低限の情報を、簡潔明瞭にまとめてあることが、科学論文の大切な条件です。長くても400 字原稿用紙30 枚以内(A4 用紙であれば概ね10 ページ以内)にまとめるべきでしょう。図や表、写真もできるだけ少なくします。表よりは、図で表現する方が良いと言われています。図であれば、一目で理解できることも、表になると理解するのに時間がかかってしまうからです。用語は、学術用語を使うようにします。学術用語は、厳密な定義がされており、その定義にしたがって使う限り、あいまいな部
分が少なくなるからです。また、いわゆる「はやり言葉」や、バードウォッチャーの間でしか通用しないような言葉(例えば、カラ類、デジスコなど)は避け、さまざまな分野の人、あるいは10 年後、50 年後の人でも理解できるように記述する必要があります。

・はじめに/自分がそのテーマの観察や調査を行った動機を書きます。そのテーマについて、過去にどんな研究が行われ、どんなことが明らかになっているのか、またどんな点が未解決かも、知っている範囲で書くようにします。

・調査地と調査方法/観察や調査を行った場所について、野鳥の保護上の問題がない限り、詳しく具体的に書き、地図もそえます。調べた情報が、論文のテーマ以外にも、その地域の保護の資料になったり、県内の鳥類についてのデータベースを作る時に役に立つ可能性もあるからです。また、調査地の環境についても、なるべく詳しく記述して下さい。調査期間として、何年の何月から何月まで観察したかを書き、合計観察時間や日数も入れます。
観察方法としては、どのようにして観察したかを、簡単に書きます。標識をつけるなどで環境庁の許可を得て行った調査はそのことを記して下さい。

・結果/自分の調査で何がわかったのかを、できるだけ簡潔明瞭に。他の研究の結果はいっさいここには書きません。まず最初に一番読者に伝えたい結果を、つぎに、その他の細かい結果という順にします。

・考察/考察では、自分の結果から考えられる結論だけをのべるようにします。構成としては、やはり、まず一番伝えたいことを最初に明記し、細かい説明は、あとに最低限つけ加えます。

・謝辞/最低限、調査を手伝ってくださった方、調査計画をたてる時に相談にのってくれた方、助成金などをもらっている場合は、どこからお金をもらったのかを明記し、謝辞をのべます。

・摘要(要約)/論文内容全体の紹介をする場所です。自分の調査の結果、どんなことが分かったのかをできるだけ分かりやすく、しかも短くまとめます。

<その他の形式について>
・観察記録/観察記録は自分が観察したり調査した結果を報告しておくことを目的とした文章です。基本的な書き方は論文と同じですが、考察がなく、場合によっては引用文献もないものと考えて下さい。また、論文ほど一定の形式にのっとって書く必要はありませんが、客観的に事実を伝えるようにすることに気をつけ、特に、擬人的や感情的な表現をさけるように注意して下さい。英文の要約はあってもなくてもかまいません。稀少種や繁殖の記録の場合、裏付けとなる写真があれば、そえて下さい。

・調査記録/地域グループなど組織的に実施した調査の記録で、総まとめ以前の中間報告的な内容を公表したい場合はここに含めます。緊急の目的があって調査し、事実を報告しておきたい場合もここに入ります。ただし、個人で行ったものは、できるだけ観察記録で簡潔に報告することが望ましいでしょう。

・データベース/ある場所で観察された鳥類のリスト、市町村別の目録、文献目録のような内容のものです。自分の観察記録と、他の人や引用によるものをはっきり区別し、自分の記録以外は出典をはっきり示して下さい。

・その他/上記のカテゴリーに入らないもので、例えば調査用具や調査方法に関するレビュー、識別法など広く周知することで、鳥類調査のスキルアップに寄与する情報等がある程度体系的にまとめられたもの。ただし、速報性が要求されるものや、単発の記事(書籍紹介など)は、支部報に寄稿されたい。